毎日見ていても明らかにわかるほど、メイは大きくなっている。お尻もどっしりとしてきた。
でもメイの仲間の中にはまだ成長できず、とても小さい雛もいた。体が小さい雛は弱っていることが多い。でもたとえ元気でも体が小さければ殺処分されてしまう。
昼になって鶏舎の気温が上がると、雛たちの呼吸は荒くなった。メイはできるだけ涼しい場所を探して、少しでも熱を逃がそうと翼を体から離した。でも何をやっても暑さから逃れることは難しかった。鶏舎の気温が下がるまで、雛たちはただ耐えるしかない。
メイ 体重90g
殺処分
出荷(屠殺)までに必要な体重に達する見込みのない雛は、生かしておいても餌が無駄になってしまうため、殺処分されます。殺処分は、首をひねる、床にたたきつけるなどの方法で行われています。
鶏舎の温度
この日齢であれば28度ほどが適切な温度ですが、夏場の鶏舎でこの温度を保つことは困難です。熱死することもあります。養鶏業における暑熱での死亡は一般的です。2019年7-9月の間、全国で、暑熱が原因で「肉用鶏」が20万9千羽、「採卵鶏」が47万死亡(あるいは暑熱生産性が落ちたという理由で殺処分)しています。
動物愛護法に違反した行為
動物の愛護及び管理に関する法律では鶏は愛護動物にあたります。今日もメイたちは、動物愛護法違反の虐待を受けている可能性があります。
・首をひねって殺す行為(第44条1項)
・暑さにより健康及び安全を脅かされる場所に閉じ込める行為(第44条2項)
・暑さを放置し死に至らしめる行為(第44条2項)
・弱ったり疾病を抱える雛を治療せずに衰弱させ死に至らしめる行為(第44条2項)
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