メイは孵化場で産まれ、トラックで農場に運ばれた。その日に到着した雛は6万羽。農場にはいくつか鶏舎があって、その一つにメイは乱暴に放り投げられた。給水管にぶつかって地面に落とされたメイは、驚いて起き上がった。
ピヨピヨなく雛たちには何が起こったのかわからなかった。ここはどこなのだろう。ただ驚いてひとしきりオロオロしたあと、メイは食べ物と水を見つけた。彼女は急いでごはんをついばんだ。
そういえば産まれてから何も食べたことがなかった。すっかり空腹だったメイは、おなかいっぱいごはんを食べ、新しいふかふかのノコクズのにおいに包まれて眠った。
メイ 体重40g
未熟雛
ブロイラーの孵化場では売り物にならない雛は殺処分されます。未熟な雛も殺処分対象になり、本来なら農場に行くことはありません。
しかし、一日に産まれる雛は数万羽にものぼるので、選別時に見逃されてしまい、農場に連れていかれることがあります。いずれにしても、未熟な雛は鶏舎の中で自力で生き延びることはできず、死に至ります。
動物愛護法に違反した行為
動物の愛護及び管理に関する法律では鶏は愛護動物にあたります。0日目のメイたちは、動物愛護法違反の虐待を受けている可能性があります。
・0日目で飛べない雛を地面に放り投げる行為(第44条2項)
・弱った雛(未熟雛)を治療しない行為(第44条2項)
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